ヨーロッパのクラシック・レース

●18世紀の終わり頃まで、英国におけるレースの体系はヒートレースと呼ばれるものであった。
これは、同じ相手とのマッチレースを繰り返すというもので、長距離かつ長時間を要するものであったため、経験豊富な古馬達が中心のレースであった。
また、激しいレースである為愛馬を出す事を嫌がる馬主やレースの決着を早く望む人達から敬遠されつつあった。
そこで、4歳馬の牡牝のみを対象とした1回勝負レースを創設しようという声が上がった。
そして、1776年にアンソニー・セント・レジャー将軍が中心となって創設されたのが第1回セント・レジャー・ステークスであります。
このレースは大人気を呼び、それ以降毎年9月初旬に行われている。
このセント・レジャー・ステークスの成功を見た、バンバリー卿とダービー卿そして2人の友人でダービー卿の義叔父であるジョン・バーゴイン将軍が相語らい、ジ・オークス(1779年)、ザ・ダービー・ステークス(1780年)を創設した。
また、これらのレースは概ね5月の末あたりから始まるが、それを待てない人々の要望に応えるべく2000ギニ−(1809年)、1000ギニ−(1814年)レースが創設された。
*ギニ−とは当時使われていた通貨単位。アフリカのギニア海岸から運ばれた金によって鋳造された事に由来する。
また、レース名の1000とか2000はレースの賞金額を表していた。1ギニ−=約1ポンド。
1000ギニーは4歳牝馬限定のレースです。
フランスのクラシックレース
*正式名称からわかる通り、フランスには元々3冠レースと言う概念は無い。全体的に見て英国の3冠よりは1枚落ちる。
しかし、毎年10月にロンシャン競馬場で行われる凱旋門賞はヨーロッパチャンピオン決定戦としての意味合いが強く最も価値の高いレースの1つとなっている。
アイルランドのクラシックレース
*英国に近い事もあり、レース体系も影響をうけている。